| 東西統合医療ひとづくり機構を |
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内科医 納 利 一 (68歳) |
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| 医療崩壊、病院崩壊などの記事が目に止る。医療が病気なのであろう。 |
| どう考えどうすればよいか。2月11日開催予定の第4回鹿児島漢方の集い |
| では「鹿児島県の明日の医療人に何を期待し、どう育てるか」をテーマに |
| 座談会を行う予定である。テーマが大きいのでホームページの掲示板で |
| いつでも意見交換できるようにしたいということになり、甲突川健康新聞 |
| (http://www.koutukigawa.jp)を立ち上げた。 |
| 宇宙科学が進歩したため、西洋の宇宙論が東洋の宇宙観に近づいて |
| きた。東洋哲学と西洋哲学が和諧して人類共通の哲学、思想となること |
| が期待される。すべての健康は死生観、生命観、宇宙観の健康から。 |
| 分化し発展した西洋医学を一人の患者さんに応用するときは統合しな |
| ければならない。特にプライマリケア医には全人的医療の実施が求めら |
| れている。 |
| 日本東洋医学会では、もともと全人的医療である東洋医学と西洋医学 |
| を和諧させて人類の健康の永続を約束できる東西統合医療とでも呼べ |
| る医療を創造し、普及させることを目指している。 |
| 私たち鹿児島県の医療人が東洋医学的なセンスを身につけて東西統 |
| 合医療の実践を心がけていくことが鹿児島県の医療を健康にしていく道 |
| の一つではなかろうか。 |
| 日本東洋医学会の鹿児島県在住の会員が平成19年10月現在131名 |
| である。一人の会員がもう一人の会員をつくれば会員倍増である。増え |
| た会員を中心に輪を広げ、多くの方々の御参加と御協力をいただきなが |
| ら、東西統合医療ひとづくり機構とでも呼べるものをつくり、鹿児島県の医 |
| 療を健康にしていく活動を始めたらどうであろうか。医療の健康は「ひとづ |
| くり」から。 |
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| 漢方の臨床 第55巻1号(2008年1月25日発行)の「新年のことば」 より転載 |
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