| 「老後の安心」の核づくりを |
| 内科医 納 利 一 60歳 |
| 心身のバランスを崩して来院する患者さんたち、病気の原因の多くが老後の不安である。 |
| なぜ老後が不安なのか。どう考え、どうしたら「老後の安心」が得られるであろうか。 |
| 昔は家族が安心の核であり、それをとりまく親族、地域社会が安心のよりどころであった。 |
| 安心の核であった家族が機能しなくなってきたのが、不安の原因のようである。 |
| 老後の安心のためにと年金制度があり、介護保険制度ができた。判断力を失ってからの |
| 人生をサポートしてくれる。“核になる人”を決めておく「成人後見制度」も四月にスタートした。 |
| 遠くの親せきより近くの他人。縁あって集まったグループごとに力を合わせて、あるべき社 |
| 会づくり、安心の核づくりをすべきときではなかろうか。私たちのグループ、甲南保健クラブで |
| も「老後の安心の実践的研究」をテーマに、できるところから実践しながら考えていくことにな |
| った。 |
| 2000年 (平成12年)8月2日 南日本新聞 「ひろば」 より転載 |
| むらまちづくり甲突川 |